自動車ローンはディーラーローンと銀行ローン、どっちがお得?

6年 ago 金利のはなし 自動車ローンはディーラーローンと銀行ローン、どっちがお得? はコメントを受け付けていません

住宅ほどではないものの自動車(マイカー)も購入には数百万円から1千万円程度とかなりの出費が必要となる買いものであり、マイカーローンを利用して購入する人は珍しくありません。マイカーローンと言っても自動車販売店(カーディーラー)が提供するものと銀行が提供するものがありますが、どちらがお得なのでしょうか。カーローンの仕組みとディーラーローンと銀行ローンのどちらがお得なのかを見てみましょう。

自動車販売店(カーディーラー)

意外と誤解されがちなポイントですが、いわゆる「ディーラーローン」はローン契約を結んだディーラーから直接お金を借りるわけではありません。ディーラーローンでディーラーが果たす役割はローンの仲介役に過ぎず、実際のローン業務の一切は提携する信販会社やクレジット会社が担当することになります。ディーラーローンでは手続きこそディーラーが担当してくれるため手軽というメリットがありますが、その分ディーラーに対してマージンが必要となるため、信販会社やクレジット会社と直接契約したときと比べると金利負担が大きくなるというデメリットがあります。
ただし、ディーラーローンは交渉によっては信販会社やクレジット会社からディーラーにまわるマージンをカットすることが期待できるため、一定の範囲内であれば金利引き下げが期待できます。

都市銀行・メガバンク

銀行からローンを借りて購入する商品として代表的なものと言えば住宅が知られていますが、実は銀行はこの他にも様々な目的別ローンを提供しています。
その中の一つにカーローンがありますが、ディーラーローンと比べると半分程度という大幅な利率の引き下げが期待できる一方、申し込み条件や審査が厳しいという欠点があります。

地方銀行・信用金庫

地域密着の金融サービスを主旨としている地方銀行・信用金庫は、都市銀行やメガバンクと異なり中小企業や個人への融資・ローンが大きな比重を占めています。特に安定した返済が期待できる個人向けローンの比率はかなり高くなり、貸出金残高に占める個人向けローンの割合は3割程度と、地方銀行・信用金庫の経営の柱となりつつあります。カーローンは個人向けローンの中でも比較的手軽に利用できるローンであり、各地方銀行・信用金庫は貸し出しを増やすためにメガバンク・都市銀行よりも有利な条件を設定していることも珍しくありません。

インターネット専業銀行(ネット銀行)

店舗を持たないことから低コストでの運営を実現し、従来の銀行と比べて低い貸出金利や高い利率設定など魅力的なサービスを提供しているネット銀行も、その一部がカーローンを提供しています。
ただし、ネット銀行のカーローンは条件だけで比較すると同時に提供されているカードローンとそれほど変わらないことが多く、利便性を考えるのであれば自動車の購入にしか利用できないカーローンよりも、様々な目的に利用できるカードローンの利用を検討するほうが有利といえるかもしれません。

ディーラーローンと銀行ローン、カーローンはどちらがお得?

ここまで見てきたように、金利負担だけで見るとディーラーローンよりも銀行ローン、中でも地方銀行や信用金庫のほうが圧倒的に有利ですが、ディーラーは様々な手続きを一括して進められるというメリットがあります。
金利負担を取るか手続きの一本化をとるかによって、どちらが有利かは変わってきます。

おわりに

数百万円と比較的大きな買いものであるマイカーを購入するときに役立つカーローンですが、その内容は契約によって大きく異なります。
メリットとデメリットを比較・検討した上で利用することが負担の少ない利用には欠かせません。